横浜の観光名所である日本郵船氷川丸と一緒に、セットで見学するのがおすすめの日本郵船歴史博物館。
みなとみらい新港地区にほど近い、馬車道エリアにある横浜郵船ビルの1Fにあります。
氷川丸が船内見学と氷川丸のみの歴史なのに対して、博物館のほうは日本郵船全体の船の歴史が学べました。
場所はお互い少し離れていますが、2つを見ることで日本海運の発展についての理解が深まります。
博物館を見学して、お土産を買ってきたので紹介します。
日本郵船歴史博物館のアクセスについて
横浜第二合同庁舎、万国橋、みなとみらいのワールドポーターズから近いです。
一番近い最寄り駅
みなとみらい線「馬車道駅」です。
6番(赤レンガ倉庫口)出口から外に出て、そのまま直進。
道路を挟んで左手に、横浜第二合同庁舎(旧生糸検査所)が見えます。
横浜第二合同庁舎の建物の端まで進むと、右手に海岸通りがあります。
海岸通りを進んでいくと左手に博物館があり到着!
博物館を見学して、山下公園にある氷川丸に徒歩で行くコース
博物館~氷川丸までは徒歩約15分。
海岸通りをひたすらまっすぐ進みます。
途中左手に神奈川県警、横浜税関があり、象の鼻パークの中央入口を通過。
税関の先に進むと、道路の反対側は神奈川県庁、横浜開港資料館が見えます。
直進した先は最後に道が左折し、大さん橋に向かいますが、その隣が山下公園です。
入場料・開館時間・休館日について
入館料 | 通常 | 日本郵船氷川丸とのセット券 |
一般 | 400円 | 500円 |
シニア(65歳以上) | 250円 | 300円 |
中学・高校生 | 250円 | 300円 |
小学生 | 無料 | 氷川丸の単館券を購入 |
割引案内
日本郵船歴史博物館の公式サイトのご優待券の画面を携帯で提示。
一般は100円、シニア・中・高生は50円割り引きになります。
開館時間 10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)・年末年始・臨時休館日あり
※詳しい情報は日本郵船歴史博物館公式サイトをご確認ください。
所要時間は、じっ~くり見てたら約2時間くらいかかりました。
途中休憩もしてたけど。
ささっと見れば1時間ぐらいですかね(ささっと具合にもよりますが・・)。
日本郵船歴史博物館を見学!展示物の見どころ
重厚感あふれる扉を入ると、中央に受付があります。
※展示エリア内は、撮影禁止です。
なので館内は、入口付近のみ許可を得て撮影しました。
まずは外の建物に注目!
昭和11年(1936)に建てられた横浜郵船ビル。
コンクリート造りの3階建てで、1階を博物館として改装し、平成15年(2003)に開館。
建物の正面は、ギリシャ・コリント式の列柱が16本並んでいます。
たしかにギリシャ神殿っぽい造り!昭和初期の建築をじっくりと観察しちゃいましょう。
常設展の内容をまとめました
展示内容は、日本郵船のはじまりから現在までの歴史(日本海運の歴史)です。
各時代エリアには、床の羅針盤に乗るとモニターの映像が流れ、歴史背景が学べる仕掛けが!!
タッチパネルで歴史を知るコーナーもあります。
順番にめぐった展示内容を簡単に解説しちゃいます。
1、日本をひらく・・日本の海運のはじまりを知ろう!
開国後、日本の沿岸貨物は欧米に独占されようとしていました。
国をあげて、外国の船会社と競争をはじめます。
のちの日本郵船の礎となったのは、土佐藩士・岩崎彌太郎(三菱の創始者)。
日本初の外国航路(横浜ー上海の定期航路)を開設。
運賃競争の末に、欧米の海運会社を撤退させることに成功。
今度は、国内の会社争い! 鉄道網の整備が進み、地方船主も進出し日本での競争が激しくなっていきます。 昭和初期になると、豪華客船時代に突入。 日本郵船の客船サービスは世界トップクラスで、特に食事はすばらしかったんだとか。 戦争が激しくなり、とうとう遠洋定期航路は休止に追い込まれました。 終戦後は、GHQの統制下へ。 もう戦後でなくなりました。 昭和48年(1973)の第一次オイルショックなどで、石油に代わるエネルギーが求められます。 自分なりにまとめちゃいましたが、実際はもっと詳しく学べて面白いです! 他にも 入口の右手にある無料の場所。 こちらは、ちょっとしたシアターとなっています。 入り口の左手にあるミュージアムショップ。 オリジナルグッズが売っているので、興味があるならぜひ寄りたい場所です。 何か気に入ったものを記念に1つくらいほしいね。 日本郵船ミュージアムショップ公式サイトでグッズが細かく確認できます。 人気土産ベスト3は、二引きボールペン、3ポケットミニクリアファイル、船シャープペンでした。 *氷川丸ドライカリー(辛口)のレトルトパック 食べてみた感想は、盛り付けはいまいちになりましたが、スパイシーな辛さが美味! 豪華客船の時代が一番興味深かったです。
天水桶 (雨水をためる防火用水の桶)
郵便汽船三菱会社の前身であった九十九商会のときに造られたもの。
三菱マークのスリーダイヤ(家紋から考案)があります。
戦時中に横浜市の博物館にあり、金属回収令をまぬがれました。2、日本郵船誕生秘話・・日本郵船が誕生したきっかけは?
郵便汽船三菱会社と共同運輸会社との日本海運界の主導権争いで共倒れの危機に。
明治18年(1855)に合併して日本郵船会社が誕生。
日本人船員を育てる学校も創られます。
通称「二引(にびき)の旗」と言うんだとか。
二社合併を意味しています。
また日本郵船の、航路の地球横断と発展を願っています。3、世界にひらく・・いよいよ世界に進出します
日本郵船は、日本初の遠洋航路を開設し、日本の貿易を発展させることにしました。
日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦をくぐりながら、世界第3位の海運国になります。
シアトル航路を開設したことで、小さな港町であったシアトルが発展していきました。
グレート・ノーザン鉄道がシアトル発展の父に対し、日本郵船は母と呼ばれます。4、豪華客船時代の到来・・映画「タイタニック」を思い出しました
世界各国で豪華客船が建造され、日本も浅間丸をはじめ次々と豪華客船を建造します。
浅間丸(サンフランシスコ航路)は豪華を極め「太平洋の女王」と呼ばれたんだそう。
当時の豪華客船の映像、船の案内パンフレット、浅間丸ディナーの再現、日本の豪華客船に乗船した有名人の写真(ヘレン・ケラー、アインシュタイン、チャップリンなど)、浅間丸のモデルシップ(大型模型)、日本らしい絵葉書など。5、戦争と壊滅・・豪華客船時代がうそのよう。。辛く厳しい時代です
太平洋戦争がはじまったことで、豪華客船は軍事用に改造。
多くの船が戦争、機雷などに触れるなどして、太平洋に消えていってしまいました(涙)。
機雷にふれて沈没する照国丸の写真、戦後に海などで見つかった日本郵船の面影品。
戦争で沈没した日本郵船の船は185隻、犠牲者5,000人以上。
展示室入口に「殉職戦没社員冥福記念像」があります。6、復興への道・・奇跡の復活に向かう日本郵船
戦争に負けた日本は、連合軍の占領下となり船舶の運航も厳しく規制されます。
日本の国旗は論外で、占領下の日本船舶であることを示す旗を掲げなければならなかったそうです。
日本政府の戦時補償もゼロの決定で、苦境の時代。
その後、GHQの統制が徐々に解かれ、航路を回復させていきます。
昭和28年(1953)氷川丸が貨客船としてシアトル定期航路に復帰。7、総合海運会社への変革・・新しいニーズに応える時代
高度成長時代を迎えた日本は貿易が盛んになります。
タンカーをはじめ、鉱石、LPGなど専用船を次々建造。
また定期船をコンテナ化し、日本のコンテナ時代の先陣となります。8、安定成長への対応・・日本郵船はこれからも歴史を刻んでいくのですね
*クリーンエネルギーのLNG (液化天然ガス)船
*自動車専用船(立体駐車場のような船内)
新たな産業を支える船が登場。
客船コーナー・・飛鳥Ⅱのクルーズ、日本郵船客船史について詳しく分かります。
企画展示・・時期により内容が異なります。
ティーコーナー・・自動販売機が置いてあり、見学に疲れたらひと休みできちゃう場所。無料のNYKコーナー
日本郵船歴史博物館と氷川丸の紹介映像、飛鳥Ⅱの案内映像などが見れました。ミュージアムショップでお土産探し
営業時間 10:00~16:30(イベント開催などで、営業時間が変更になる場合あり)
ショップだけなら入館無料なので、気軽に寄れます。
・さまざまなポストカード
・ボールペン、船の形の定規、マグネットクリップ、マグネット、クリアファイル、PINSなど
・マグカップ、サーモマグカップ
・船の模型
・日本郵船オリジナル(キャプテンベア)くまのぬいぐるみ
・氷川丸グッズ(サーモンステンレスボトルがなんかおしゃれ!)
・飛鳥Ⅱの限定土産
・食品→ドライカリー、カレー、ハッシュドビーフ(レトルト)、スープなど購入したお土産
*3ポケットミニクリアファイル
*日本郵船のマグネットクリップ
3ポケットクリアファイルは4種類ありました。
ちょっとしたメモなど入れて置きたかったので購入!
明治末期の客船で生まれたという郵船式ドライカレー。
氷川丸を見学したときに宣伝してたので、気になり買っちゃったよ。
マイルドと辛口の2種あります。
牛ひき肉とみじん切り野菜を炒め、ブイヨンスープとカレー粉でじっくり煮込んであります。
郵船式の盛り付けは、輪切りゆで卵、フライドオニオンを添えるのだそう。
古き良き時代に、客船で提供されていた伝統の味と思うだけでも、おいしく感じました。
1箱で2人前なのもうれしい!また食べたいです。まとめ
もし観光で横浜に来て時間がない場合、博物館と氷川丸のどちらかにするとしたら?
個人的には、船内見学が面白いから氷川丸を見るほうがいいかな。
博物館は建物だけでも見る価値あります(ついでにミュージアムでお土産探し)。
時間あるなら、日本郵船歴史博物館と日本郵船氷川丸の両方を見ることで、知識が深まりますよ。
企画展で気になるテーマがあったらまた訪れたいです。
施設の情報