港の見える丘公園でバラ&展望を楽しみ、歴史散策!ハートの石も見つけたよ

港の見える丘公園の展望台

港の見える丘公園は元町の高台にある公園で昭和37年(1962年)開園。
横浜が開港した頃は、イギリス軍やフランス軍が駐屯していた場所です。
目玉としては、横浜港の景色(おもにベイブリッジ)を一望することができます。
またバラの名所としても知られ、春と秋は園内に咲き誇るさまざまな種類のバラを楽しむことができます。
昔からある洋館や遺構などが残されているので、歴史めぐりをしていたら石畳にハートを見つけました!

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港の見える丘公園のアクセス

港の見える丘公園近くのバス停

公園入口とバス停

一番手軽なのはバスです。港の見える丘公園の中央入口からすぐ近くにバス停があり便利。
観光スポット周遊バス「あかいくつ」が桜木町駅前(4番乗り場)から出ています。

電車でオススメなのはみなとみらい線「元町・中華街駅」です。
元町方面の改札口から出てください。
※中華街方面の改札口からだと遠くなるので注意!

1、港の見える丘公園の中央入口まで行くコース
改札口を出たら右手の6番出口に向かい、エレベーターかエスカレーターでアメリカ山公園経由で行きます。
登りが少し短縮できます。
アメリカ山公園を抜けたら、外国人墓地を右手に坂を登ると山手本通りに出ます。
左に曲がりまっすぐ歩くと公園入口が見えてきます。

2、港の見える丘公園のフランス山から登るコース
改札口出たら左手の5番出口の外に出て右に進んでいくとフランス橋のとこに公園入口があります(駅から2~3分くらい)。
※改札出て左に行くと元町商店街です。

JR石川町駅からでも行けますが、最短ルートでも徒歩約20分。
元町商店街や山手の洋館めぐりもしながら行くのならいいですが、港の見える丘公園だけが目的なら遠くなります。

展望台からの眺めと周辺の見どころ

港の見える丘公園といえば、展望台が定番です。

公園中央の入口を入って、少し進めばすぐに到着。

港の見える丘公園の展望台

港の見える丘公園展望台

観光客のほとんどはここに来る、公園のメインともいえる展望台です。

こちら以外でも公園の海沿い側から、横浜港の景色を望めるところはたくさんあります。
ただし、みなとみらい側の景色は見えません。

眺望は、港の横浜ベイブリッジが中心となります。

展望台の左端っこからなら、マリンタワー、山下公園の氷川丸、大さん橋が少しだけ見えます。

港の見える丘公園の展望台から望むベイブリッジ

展望台から望む横浜ベイブリッジ。

ここは、夜景スポットでもあります。

展望台の近く!ガーデンベア

ガーデンベアと国際信号旗

「全国都市緑化よこはまフェア」のマスコットキャラクター「ガーデンベア」

彩り豊かな花に囲まれ喜んでいます。

その後ろに見えるのは国際信号旗(船同士、船と陸で意志を伝えあう世界共通の信号)。

ジブリ「コクリコ坂から」の舞台

国際信号旗の下に近づいてみてください。

ジブリ作品「コクリコ坂」の説明板

2011年に公開されたジブリ作品「コクリコ坂から」の舞台は横浜という説明文があります。

1963年の横浜が舞台となった映画なので、映画を観てから訪れるといいね。

映画の主人公の松崎海が掲げた信号旗、U旗とW旗の2枚が公園にも掲げられています。

U、Wの順に並べると「安全な航海を祈る」という意味になるそうです。

バラ園を散策!

園内には約330種、2,200株のバラがあります。

港の見える丘公園のバラ園は、3つに分かれています。

  • 香りの庭
    (約100種、500株)
  • イングリッシュローズの庭
    (約150種、1,000株)
  • バラとカスケードの庭
    (約80種、700株)
バラの見頃
春→5月中旬~6月中旬。
秋→10月中旬~11月中旬。

バラを眺めたり、写真を撮ったりと多くの人で賑わいます。

1、香りの庭のバラ

先ほどの展望台の近くにあります。

港の見える丘公園の沈床花壇である、香の庭の噴水とバラ

香の庭は、沈床花壇(ちんしょうかだん)となっています。
※沈床花壇とは、周囲を見下ろすように低く設けられた花壇。

カイズカイブキに囲まれ香りが溜まりやすいことで、香りをテーマにした庭になったそうです。

噴水を中心に、バラアーチのある4つの回路に分かれています。

4つの香り回路の説明
  1. ダマスクの香り・・バラらしいといわれる代表的な香り
  2. ティーの香り・・やわらかな香りで癒しの効果が高い
  3. フルーツの香り ・・ダマスクとティーをミックスした濃厚な香り(海外では果実の名で表現されることが多い)
  4. ミルラの香り・・ハーブの一種アニスの香りと表現されるもイングリッシュ・ローズはミルラ香といい日本にも定着。

さまざまな香りを楽しみながら、散策。

港の見える丘公園に咲く赤いバラの花

バラの名前は分かりませんが、とにかくゴージャスで惚れぼれしちゃう。

2、イングリッシュローズの庭のバラ

山手西洋館のひとつ、イギリス館前にあります。

イギリス館の入口外観

「イギリス館(旧イギリス総領事館公邸)
玄関脇には由緒ある王冠入りの銘板があります。

昭和12年(1937年)に上海の大英工部総署の英国人技師により建築されました。

一部一般公開されているので、無料で中を見学することができます。

バラ園とともにお楽しみください。

うすピンクのバラの花

イングリッシュローズの庭に咲く、淡い色の可憐なバラの花。

黄色いバラならここ!

黄色のバラのトンネル

黄色の回廊という名前のバラトンネルがあります。

黄色のバラと洋風あずまや

トンネルの先にある洋風のあずまやも素敵です。

イギリス館の裏側のバラもきれいです

イギリス館の裏側に咲くバラの花々

イギリス館の裏手も忘れずに見学してください。

見頃の時期は多彩なバラがたくさん。

バラと一緒に、イギリス館2階左右の丸い窓に注目!船窓が特徴なんです。

3、バラとカスケードの庭

もうひとつの山手西洋館である、山手111番館の前にあります。

山手111番館の外観

「山手111番館(旧ラフィン邸)」
アメリカ人建築家 J.H.モーガンの設計によるスパニッシュスタイルの洋館。
アメリカ人のラフィン氏邸として大正5年(1926年)に建築されました。

こちらも無料で一般見学できます。

上の写真は公園外の入口ですが、公園内(噴水塔側)にも入口があります。

横浜水道創設記念噴水塔の全体像

「横浜水道創設記念噴水塔」
日本初の近代水道が横浜に完成したことを記念して、明治20年の横浜駅(現・桜木町駅)前広場に設置されていた噴水塔を再現したもの。

山手111番館の隣にあります。

バラ散策に疲れたら、噴水の近くの木陰でひと休み。

バラとカスケードの庭

噴水塔のすぐ近くに、バラとカスケードの庭がありました。

咲き誇るバラの花と水が流れるせせらぎの音に癒される場所。
※カスケードとは、階段状に水の落ちる滝という意味。

バラとカスケードの庭に咲くバラの花々

バラが斜面状に、彩り豊かに咲き誇っています。

ここもバラが咲く頃は、美しい景観になる見どころスポット!

ピンクのバラの花

ピンクのバラ。素敵だと思ったのでパシャリと撮影。

写真より、実物のバラの美しさを見てほしい。

喫茶カフェザローズと白のバラ

山手111番館の地下1階部分にある喫茶「カフェ・ザ・ローズ」。

白いバラの花が咲き乱れていました。

バラの花に囲まれて、カフェをするのも素敵ですね。

ハマくま
港の見える丘公園は、バラと洋館が一緒に楽しめます。

港の見える丘公園にある記念館

文学に関連する記念館があります。

大佛次郎記念館の外観

「大佛次郎記念館(おさらぎじろうきねんかん)」

大佛次郎記念館の外観

大佛次郎記念館(港の見える丘公園)を見学!「ティールーム霧笛」でカフェと猫グッズ

2020年11月9日

横浜生まれの作家である大佛次郎。

代表作は、横浜を舞台とする「霧笛」や「赤穂浪士」「鞍馬天狗」など、愛猫家としても知られています。

港の作曲碑とベイブリッジ

「港の作曲碑」
明治29年(1896年)日本初のワルツとして発表された唱歌「港」の作曲碑です。

大佛次郎記念館の近くにあります。

霧笛橋

大佛次郎の代表作「霧笛」から付いた霧笛橋

神奈川の橋100選のひとつです。

神奈川近代文学館の入口外観

霧笛橋を渡ったとこにある「神奈川近代文学館」
神奈川県ゆかりの日本近代文学に関する貴重資料が集められています。

興味がある催しがあるときにでも、おじゃましようかな。

フランス山にあるハート石と歴史遺構

バラ園とは展望台を挟んで、反対側。

フランス山は、木々が生い茂る静かな場所です。

フランス山の入口風景

展望台の側にあるフランス山に続く通路です。

フランス山地区は開園時間が決まっているので、注意してくださいね。

季節 フランス山開園時間
4~9月 午前6時~午後7時
10・11・2・3月 午前7時~午後6時
12・1月 午前7時~午後5時

ハート石を発見!

しばらく歩くと、井戸が出現!

フランス山のレンガ造りの井戸

フランス領事公邸があった時代に使用されていたレンガ造りの井戸。
貴重な歴史の遺構として保存整備されてます。

使われているレンガは、円形に積むので扇形になっているそう。

フランス山にある井戸の足元のハート石

そして井戸の足元をご覧ください!

石畳にハート型をみ~いつけた♡

ハート石は目印だった!
調べてみると、井戸から水をくみ上げるための風車があったという位置を残しておくための目印らしい。
分かりやすいように、写真を赤丸で囲ってみたよ。

なんてことないけど、見つけるとうれしいものです。

愛の母子像

海をみつめる愛の母子像

さらに進むと、木陰の静か場所にある「愛の母子像」。

昭和52(1977年)年横浜市で米軍機が墜落。
市民3人(母と幼い子供2人)が犠牲になるという痛ましい出来事がありました。

生前に海が見たいと願ったことで、寄付を受け公園に設置されています。

旧フランス領事館の遺構

旧フランス領事館公邸の遺構と風車

旧フランス領事館公邸の遺構と風車

旧フランス領事館公邸の遺構には、建物と階段の一部が残っていました。
昭和22年(1947年)の火災で焼け残った1階部分だそう。

近くに風車があります。
当時は上水道がまだなかったので、さきほどのハート石のとこと同じく井戸水をくみ上げるための風車。
現在の風車は、当時をしのぶモニュメントとして再現したものです。

フランス山から望むマリンタワー

ちょっとした庭園があり、ベンチでくつろげます。

マリンタワーが見えますが、展望はほとんどない木立に囲まれた静かな空間です。

元町側の公園内見どころ

フランス山の最後の階段を下り、下山してきました。

こちらは、港の見える丘公園の元町側の公園内。

行きにここからフランス山を登り、展望台に行くこともできます。

パビリオン・バルタール

「パビリオン・バルタール(設計者の名をとって称される)」
1973年まで100年ほどパリの中央市場の地下にあった、純鋳鉄製骨組みの一部。

中央市場が再開発で取り壊されたので、横浜市が19世紀末の鋳鉄製構造物としての貴重な遺構として移設を申し入れ寄贈してもらったもの。

フランス領事館があったからここに設置したんですね。

フランス領事館時代の説明板

「フランス領事館時代」の説明板
かつてフランス山の下に領事館、フランス山の上に領事官邸がありました。
フランス人建築家の設計で明治29年(1896年)に完成。

しかし関東大震災で倒壊。その後、領事館は仮設の建物を使用。

官邸は昭和5年(1930年)に再建されるも昭和22年(1947年)火災で焼失。
領事官邸のほうは、フランス山の途中に焼け残りの遺構がありましたね。

ハマくま
イギリス総領事公邸(イギリス館)のように残っていないのが残念!
「横浜ボウリング発祥の地」の碑

「横浜ボウリング発祥の地」碑なんてのもありました。
元治元年(1864年)横浜外国人居留地内にボウリングサロンができたそうです。

でも文久元年(1861年)の長崎県の方が先なので、こちらは2番手です。
横浜での発祥の地みたい。

港の見える丘公園の地図

公園の全体の地図です。

港の見える丘公園の全体地図

全部めぐるとなると、フランス山も含めけっこう広いから見応えあります。

横浜観光で時間が限られている場合は、展望台とバラ園、2つの西洋館を見ればよいのでは。

時間かけても、港の見える丘公園をフルに楽しみたいなら全部まわってみてください♪

港の見える丘公園の歴史

横浜が開港して外国人の居留地ができると、多くの外国人が日本に住むようになりました。

そうした中、生麦事件など外国人殺傷事件が相次いだことで、自国民を守る為にフランスやイギリス軍が駐屯するようになります。
明治8年(1875年)まで約12年間駐屯。

軍が撤退後は、それぞれの場所にフランス領事館、フランス領事館官邸、イギリス総領事公邸が置かれてました。
戦後米軍に接収される。
解除後は横浜市が公園用地として取得、昭和37年(1962年)に開園となります。

港が見える丘公園の名称は、戦後の流行歌「港が見える丘」が由来

まとめ

バラが咲き誇る季節は、美しい公園になります。
展望台から見下ろす横浜ベイブリッジの景色は、見ておきたいスポット。
港の見える丘公園の洋館の中まで巡ると見応えバツグンになります。
遺構や洋館を見て居留地時代の歴史に思いをめぐらす散策もなかなか良かったっです。
バラの時期以外でも四季折々の花が咲いているので、ぜひ訪れてみてください。

ハマくま
フランス山を下ったら、すぐ近くにある元町商店街めぐりもいいね。

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