馬車道にある「神奈川県立歴史博物館」に行ってきました。
建物は明治37年(1904)旧横浜正金銀行の本店として建てられ、国の重要文化財に指定されています。
大きなドームが目印です。
古代~現代までの神奈川県の歴史めぐりができる博物館で、充実した見応えでした。
館内にはちょっとした喫茶店もあるので、カフェもできます。
アクセス、見どころ、ミュージアムショップ、カフェ店など紹介。
神奈川県立歴史博物館の場所とアクセス
神奈川県立歴史博物館は、みなとみらい線「馬車道駅」5番出口を出たら、すぐ目の前です。
5番出口(馬車道口)から地上に出ると、上の写真の右側に出ます。
博物館には入口が2ヶ所あります。
こちらは、馬車道側の旧館入口です。
受付は新館の方なので、中に入って通路を歩いて、建物の反対側までいきます。
通路の途中に、神奈川の近代建築の写真、昔の馬車道の風景など展示されています。
その他、電車でのアクセス
・市営地下鉄「関内駅」9番出口から徒歩5分。
・JR「桜木町駅」「関内駅」から徒歩8分。
正面玄関は、反対側の新館の方にあります。
入口の外には、旧居留地90番の地中から出土された大砲が置かれていました。
外国人居留地時代を物語る貴重な資料として展示(半分だけですが、写真右下)。
開館時間・料金・休館日
【開館時間】
9:30~17:00(最終入館は16:30)
【料金】
- 常設展
・20歳以上(学生は除く)→ 300円
・20歳未満・学生→ 200円
・高校生・65歳以上 → 100円
・中学生以下・障害手帳お持ちの方は無料(介助者は2名まで無料) - コレクション展→ 無料
- 特別展→ 別料金
【休館日】
月曜日(祝日の場合は開館)、その他公式サイトで確認できます。
1階 受付、特別展示室、コレクション展示室、ミュージアムライブラリー
ミュージアムショップ、喫茶ともしび
2階 常設展
3階 常設展
神奈川県立歴史博物館の見どころ
1階で受付を済ませたら、エスカレーターでいっきに3階に行きます。
ここから神奈川県の過去の歴史をめぐる旅がはじまります。
どんな歴史に出会えるのか楽しみ!
*3階⇒2階の順に見学。
*神奈川の歴史を5つの時代に分けていて、時代(テーマ)ごとに5色に色分けしています。
※常設展示室は写真撮影可能(フラッシュ禁止)でしたが、撮影禁止マークのところはダメです。
マークは結構あるので注意が必要です。
テーマ1 古代(さがみの古代に生きたひとびと)
古代は旧石器時代、縄文時代、弥生時代、古墳時代、奈良時代、平安時代に区分し紹介されています。
神奈川県はこの時代、旧相模国と旧武蔵国の一部であったそうです。
県内各地からの出土品→縄文土器、弥生土器、石器、生活用具や装身具、埴輪など展示されています。
復元模型に注目!
弥生時代の集落、海蝕洞窟遺跡(波の浸蝕によってできた洞窟を住居や墓地に利用)などの模型で、当時の人々の暮らしを想像することができるよ。
貝塚の断面、広々とした相模国分僧寺などの模型も目を引きました。
鎌倉では内部には入れないから、ここで観ないとね。
テーマ2 中世(都市鎌倉と中世びと)
上の写真は円覚寺仏殿の10分の1に復元された模型。
展示室の中心にドーンとあり、目立ちます。
源頼朝による鎌倉幕府の時代の幕開けです。
経済や宗教の拠点の都市となりました。
中世鎌倉の全体を再現した大型模型では、寺社の位置がボタンを押して確認できちゃう。
鎌倉から出土された工芸品、りっぱな鎧兜、絵画、石造など観ることができます。
そして戦国時代。
武士の館の模型があり、戦国時代の生活を少しのぞくことができますよ。
テーマ3 近世(近世の街道と庶民文化)
2Fに降りてきました。
とうとう江戸時代。
神奈川の県域では東海道と甲州街道が通りはじめました。
街道の要所には関所が置かれ、江戸庶民の行楽地として多く人が行き来をしたそうです。
旅をするには手形が必需品!箱根の関所なんて有名ですよね。
大山、江の島、鎌倉、箱根など神奈川は物見遊山がたくさんあります。
庶民は徒歩移動が基本なので旅道具(弁当箱、提灯、笠、草履、防寒具など)は必要最小限だったそうです。
小田原城の木組模型もありました。
旧内海家住宅(江戸中期の建築)模型では年貢の計量をしている情景が再現されています。
※年貢・・税金のようなもの
テーマ4 近代(横浜開港と近代化)
いよいよ横浜が神奈川の歴史のメインに登場!
歴史の旅も後半です。
大砲が置いてありました
18世紀末以降、異国船が頻繁にあらわれるので、江戸内湾の台場に大砲を置いて防備してました。
大きな大砲ですね。
眞葛焼(まくずやき)もあります。
※眞葛焼・・開港後の横浜で宮川香山が手掛けた焼き物。
万国博覧会で入賞し世界に「まくず」の名を知らしめる。
二代、三代と引き継がれていくも昭和20年(1945)横浜大空襲で窯が被害を受け閉鎖となる。
横浜正金銀行の歴史を学ぼう!
横浜正金銀行(よこはましょうきんぎんこう)についての展示がありました。
当時の建物の貴重な写真など残されています。
横浜正金銀行本店は明治37年(1904)に完成。
支店を拡大させ、世界三大為替銀行の一つに数えられるようになる。
戦時中は、日本の国家的金融機関の中心となるも敗戦で閉鎖。
業務を引き継いだのは、東京銀行(現・三菱UFJ銀行)です。
壁の地図の絵は全国にあった銀行の支店みたいね。
横浜開港のエリア
明治期の横浜居留地模型です。
真ん中の大きな道は日本大通りですね。
港の側に建っている横浜税関は大通りの先で目立っています。
ペリーが日本に来るまでの航路図、乗ってきた黒船の模型などが展示されていて面白いですよ。
明治5年(1872)鉄道開業時の1号機関車の模型もあります。
横浜(現・桜木町駅)~新橋間を走りました。
開国後、西洋の文化がどっと横浜に押し寄せてきたのを実感する展示の数々です。
戦時中や戦後の貴重な展示もありました。
テーマ5 現代・民族
神奈川県は広い。
年中行事、祭礼、冠婚葬祭など地域ごとによる伝統文化を知ることができます。
伝統工芸、民族芸能、農民の稲作儀礼など神奈川の伝統文化にあふれた展示の数々。
復元された昔ながらの囲炉裏のある民家もあり、興味深く見学しました。
ミュージアムショップ
博物館では、お土産コーナーも気になるので必ず寄っちゃいます。
1Fの受付近くにあるミュージアムショップ。
博物館見学後、気になった展示の関連書籍なんていかがですか?
横浜のお菓子や雑貨などもあります。
オリジナル土産としては、神奈川県立歴史博物館のロゴが入ったタオルハンカチ(5色)が売られていました。
「喫茶ともしび」でカフェをしてきました
ゆっくり見学していたら、長時間立ちっぱなしだったのでフラフラ~。
お腹が空いてきましたよ~。
喫茶店みっけ!
ミュージアムショップの近くの細い通路にあります。
「喫茶ともしび」だそう。
メニューが入口の壁に貼ってあります。
なになに、サンドイッチは「馬車道十番館」の食パンを使用していると書いてあります。
ケーキとコーヒーにしようと思ったけど、小腹も空いたし、これに決めた!
他にもモンブラン、馬車道アイス、あんみつなど。
軽食として、サンドイッチ以外にカレーライス、ピラフ、焼きそば、ナポリタンなど用意されています。
サンドイッチ&ドリンク680円
具はポテトサラダとハム、チーズ、キュウリの2種。
いたって普通ですが、パンがしっかりとした食べごたえがあって美味です。
ドリンクがついて680円はうれしいです。
おしぼりに神奈川県立歴史博物館のキャラクター「パンチの守」のシールが付いていて、アピールしてる!
キャラクターのパンチの守(パンチのかみ)
「パンチの守」ってどんなキャラ?!ってことで調べてみました。
チャールズ・ワーグマン(イギリス人の画家・漫画家)が文久元年(1861)に来日。
日本の絵や記事を書いてヨーロッパの人達に知らせていたそうです。
風刺漫画雑誌「ジャパン・パンチ」を創刊。
亡くなるまで、横浜に暮らしてたそうですよ。
パンチの守とは「ジャパン・パンチ」に描かれたキャラクターですね。
現在は神奈川県立歴史博物館の営業部長になって、お仕事に励んでいるみたい。
- 出身地 開港場横浜
- 誕生日 1862年3月20日
- 身長 180㎝、体重68㎏
- 親 チャールズ・ワーグマン
- 趣味 お絵かき
- 好きな食べ物 まんじゅう
まとめ
神奈川県立歴史博物館は広いです。
ゆっくり見学してまわっていたら所要時間約2時間くらいかかってしまいました。
後半疲れてしまい、脳の思考力が低下。
途中からはしっかり観れなかったので、いつか再訪する予定です。
歴史好きであれば、興味深く見学できて楽しい場所だと思います。
そして帰りは、喫茶店でくつろぐのもいいですね。
施設の情報
- 名称 :神奈川県立歴史博物館
- 住所 :横浜市中区南仲通5-60
- 開館時間 :9:30~17:00(最終入館16:30)
- 休館日 :月曜日(祝日の場合は火曜日)、年末年始、資料整理休館日
その他臨時休館あるので公式サイトで確認してください。 - 神奈川県立歴史博物館公式サイト