みなとみらいにある「海外移住資料館」を見学。
入場無料の施設です。
見学してみると、これがなかなかおもしろい!
横浜港から海外に渡った多くの日本人の歴史や苦労をしっかり学べてしまいました。
ついでに同じ建物内にある、眺めの良いレストラン「ポートテラスカフェ」で食事!
アクセス方法、見どころと一緒にレストランも紹介します。
海外移住資料館の場所とアクセス
みなとみらい新港地区にあります。
横浜ワールドポーターズとハンマーヘッド(新港埠頭客船ターミナル)が道路を挟んで両サイドにあります。
また赤レンガ倉庫、マリン&ウォーク横浜もすぐ近くにあります。
・みなとみらい線「馬車道駅」4番出口より徒歩8分
・みなとみらい線「みなとみらい駅」より徒歩約15分
・JR「桜木町駅」汽車道経由で徒歩約15分
バスの場合
桜木町駅からバス「ピアライン」でハンマーヘッド下車徒歩約2分。
電車の場合は「馬車道駅」からが一番近いです。
新港サークルウォーク(円形の歩道橋)の2階から建物に入るとすぐです。
サークルウォークは横浜ワールドポーターズとつながっています。
※「馬車道駅」「桜木町駅」から歩いてきた場合、
横浜ワールドポーターズ2階経由で、サークルウォークを利用して行きます。
JICA横浜のビルの2階に「海外移住資料館」があります。
2階の奥の方に進んで行くとあります。
写真の左手奥が、海外移住資料館の入口です。
開館時間・入館料・休館日
【開館時間】10:00~18:00(最終入館17:30)
【料金】は、なんと入場無料でした。
これはうれしい!
【休館日】月曜(祝日のときは翌日)、年末年始
※臨時休館の場合もあるので、公式HPご確認ください。
海外移住資料館の見どころ
1866年に海外渡航禁止令(鎖国令)が解かれてからの、日本人の海外移住の歴史を知ろう!
はじまりを知ることで、移住者や子孫の日系人をより理解することができます。
受付でパンフレットをもらい見学しましょう。
後ろのパンフは子供用で、移住についての分かりやすい歴史解説と館内をめぐりながら答えを探すクイズ形式になっています。
大人ですがもらっちゃいました。
写真撮影ができる場所は、かぎられています。
入り口から入ってまず目に飛び込んでくるのが、野菜や果物で作成した「野菜山車(ベジタブルフロート)」。
なんですか~これは(笑)!
なんでも、アメリカに移住した日本人農家が、現地のローズ・フェスティバルに参加して1位を授与されたそう。
屋根はアメリカ国旗をイメージしてるみたいです。
これは再現模型なので本物の野菜ではありませんが、いたるところ野菜だらけで思わず笑ってしまいます。
海外移住の歴史エリア
こちらでは写真撮影できなかったので、簡単に説明します。
- 大きな日本地図の壁面に、それぞれの県の移住者数が書いてありました。
一番多いのは、ダントツで広島県。
みなさんの県がどれくらいかは、訪問して確認してみてください! - 世界移住マップ(世界地図)の画像がプロジェクタで壁面に投影されます。
自分で昔の時間軸を動かし、解説を見ることができます。 - 日本の移住の歴史について、解説パネルや当時の写真、資料、動画など展示されてます。
- I期 海外渡航のはじまり・・1866年(慶応2年)幕府が今のパスポートである「御免の印章(ごめんのいんしょう)」の交付をはじめる。
- II期 海外出稼ぎのはじまり・・ハワイ、北アメリカにいく出稼ぎ者が増える。一方アメリカでは、1880年代後半から、増える日本の出稼ぎ者に対して「好ましからざる東洋移民」との声が高まる。
- III期 定住移民のはじまり・・1924年アメリカが移住を全面禁止したので、南米ブラジルが移住先となる。
20世紀初頭から日本の海外移住熱はとても高かった。ブラジルへの移住は、家族移住が多く、最初はコーヒー農園での労働契約であったが、のちに独立農をめざし、日本人だけの移住地がつくられはじめる。 - IV期 海外移住の中断・・真珠湾攻撃で第二次世界大戦がはじまり、日本の海外移住が中断する。
北米、南米にいた日本人移住者の経済的、精神的打撃大きく、強制退去や北米では収容所に監禁される者もいた。 - V期 戦後移住のはじまり・・日本の敗戦により、みじめな現実に日系二世は日本のつながりを否定する。しかし一世の多くは祖国の苦境に、援助の手を差し伸べるために奔走する。日本に送られた救援物資の20%は日系人からであった。
再び南米移住はじまるが、1960年代になると日本は高度経済成長で豊かになり、海外移住も少なくなる。
また空路の発達で、移民船の主役の座はうばわれていく。1973年(昭和48年)南米最後の移民船は横浜を出航した「にっぽん丸」であった。
われら新世界に参加すエリア
ここでは日本人が移住するにいたった背景やその道のり、移住先での風景、仕事、暮らしぶりを知ることができます。
移住への道のり
移住者の成功物語、故郷にもどり錦を飾る人達を見たり、海外からの呼び寄せで移住者は増えていきます。
横浜、神戸、長崎の波止場周辺には「移民宿」が多く建ち並びました。
宿では番頭さんとかが、無知な渡航者のかわりに切符の手配やら出航の手続き、必需品を買う手伝いなどの面倒をみくれたそうですよ。
当時を偲ばせる写真とかあって、なかなか興味深いです。
移民の七つ道具の展示コーナーです。
何を持って渡航したのか、のぞいてまわりました。
生活必需品の他に、空手着とかも入ってましたよ。
茶箱を持っていくのも時代を感じますね。
移住先での仕事、暮らし
移住先でのさまざまな仕事について展示を見ながら知ることができます。
ブラジルの19世紀後半の主な産業であったコーヒー豆は「緑の金」と呼ばれてたそうです。
日本人町にあった万屋(よろず屋)の展示があります。
移住が定着すると、「日本人会」「婦人会」「学校」「病院」「スポーツ」など現地でのコミュニティをつくっていきます。
ハレの日料理として日本食と現地の食事が組み合わさった料理が展示されてました。
日本の習慣を大切にしながら、現地の暮らしにも順応していったのですね。
ニッケイ・ライフ・ヒストリーエリア
日系人の生活の歴史が写真で構成されていました。
中でもハワイに移住した一組の夫婦からはじまったビック・ファミリーの写真は圧倒されます。
なんとすでに六世が誕生してるそうです。
他にもデジタル移住スペースとしてコンピューターによる情報展示や日系による新しい文化の展示がありました。
眺めのよい「ポートテラスカフェ」でランチ
海外移住資料館の3階にレストランがあります。
JICAの研修員の食堂みたいですが、一般の人も利用できます。
その名も海が見えるレストラン「ポートテラスカフェ」。
昼食 11:30~14:00(L.O.13:30)
喫茶 14:00~17:00(L.O.16:30)
夕食 17:30~21:00(L.O.20:30)
※不定休です。
レストランの入口です。
メニューが豊富にあったので悩みます~。
ランチは日替わり、週替わりメニューがあり、日によってさまざまな国の料理が食べれます。
イスラムの方のためのハラルミートを使用したメニュー、ベジタリアン向けのメニューもありますよ。
メニューは入り口で決めます!
サンプル料理を見て、食べたいものを選びます。
決まったらメニューのサンプルや写真のそばにある番号札を取って店内へ。
先に、レジで料金を払います。
食券をカウンターに渡し、トレイを持って料理を受け取ります。
水やお茶、お箸などセルフでセットします。
「海外移住資料館」コラボレーションセットなんてのもありました。
*スパムむすび
*フェジョアーダ(ブラジルの肉と豆の煮込み)
*北米サラダ
※海外移住資料館でも展示されています。
資料館を見学してから、食べるのがいいね。
JICA横浜のポートテラスカフェのHPでメニューが確認できます。
ポートテラスカフェで食べたランチ
注文したのはAランチ、エチオピアのスパイスカレー「ドロワット」。
日替わりランチAセット(ライス・汁物・ミニサラダ・小鉢付き)730円
日替わりランチBセット(ライス・汁物・ミニサラダ付き)690円
※Bランチは平日限定
後日、また食べにきました。
コソボの「チョフテ」(ハンバーグのヨーグルトソース)。
平日だとコーヒー、紅茶がセルフで自由に飲めます。
時間にもよるかもですが、比較的空いてるのでゆっくり食事ができました。
テラスからの眺め
晴れた日は、外のテラス席で食べても気持ちよさそうです。
まさに穴場!
赤レンガ倉庫や横浜ベイブリッジ、運がいいと大さん橋の豪華客船が見えます。
夜景も素敵そうな感じがしますね。
お土産コーナー
店内には、ちょっとした各国の物産品も売っています。
まとめ
今ではすっかり横浜みなとみらい周辺は観光地となっています。
でもひと昔前は多くの日本人が海外への出稼ぎ&移住のために、日本を離れる大きな決心をして、みなと横浜に集まっていた歴史があったんですね。
ちょっと考えさせられました。
見学後はレストランで、食事やカフェをしてゆっくり過ごせます。
気が向いたらぜひ訪ねてみてください。
施設の情報
- 名称 :海外移住資料館
- 住所 :横浜市中区新港2丁目3-1
- 開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
- 休館日 :毎週月曜日(祝祭日と重なる場合は翌日)
※事情により臨時休館もあるので詳しくは公式サイトで - 海外移住資料館公式サイト