関帝廟通りにある「横浜関帝廟(よこはまかんていびょう)」は訪れたら1度は見ておきたい横浜中華街のシンボル的存在。
三国志の英雄として知られる「関羽さま」を祀っています。
現在の関帝廟は4代目で、中国出身の職人が手掛けた華麗な装飾がみごと。
とくに入場料はなく、本殿参拝でなければ無料で見学できます。
観光・パワースポットとしても人気の場所です。
参拝してきたので、行き方を含め見どころを案内します。
横浜関帝廟の場所とアクセス
横浜中華街の関帝廟通りにあります。
まずは地図で場所を確認。
最寄り駅から行く場合
*みなとみらい線「元町・中華街駅」
(徒歩約5分)
天長門から関帝廟通りに入ります。
*JR「石川町駅」
(徒歩約6分)
地久門から関帝廟通りに入ります。
メイン通りである中華街大通りから行く場合、中山路の通りから行くのがおすすめ。
関帝廟通りを紹介
関帝廟通りは、中華街大通りの次に、にぎやかな通りになります。
通りの両サイドに門があるのも特徴。
天長門から関帝廟通りに行く場合
元町・中華街駅から近いのがこちらの門。
写真の門は「関帝廟道」となってますが、反対側にまわると「天長門」の文字があります。
南門シルクロード通りの横浜大世界の前に門があります。
この門を通り、しばらく歩くと右手に関帝廟が出現。
※途中左手に山下町公園が現れます。
門をくぐり少し歩いて振り返った写真です。
右上部の看板が「関帝廟通り」であることを教えてくれています。
横浜大世界の建物も目印になります。
朝10時になる少し前の風景です。
まだシャッターのお店もたくさんありました。
地久門から関帝廟通りに行く場合
JR石川町駅や善隣門から近いのがこちらの門。
左の建物は横浜中華学院。
ここからだと関帝廟はすぐに着きます。
まっすぐ進んで左手にあります。
関帝廟の入り口
関帝廟に到着。
関帝廟の右脇にある道が中山路です。
なので、中華街大通りから中山路を通って来た場合、関帝廟通りに着いたら、そこはもう「関帝廟」です。
迷う心配がありませんね。
写真右上に中山路の看板があります。
中華街のそれぞれの通りには、通り名の看板があります。
分からなくなったら、探して確認するとよいです。
営業時間・入場料
関帝廟入り口に、営業時間(開門時間)が書いてあります。
【営業時間】9:00~19:00
【入場料】無料
境内のみなら、無料で自由に見学できます。
本殿内に入るには参拝料を払い、参拝する必要があります。
横浜関帝廟の歴史
簡単に歴史を知れるように、まとめてみました。
- 安政6年(1859) 横浜が開港。
多くの中国人が、商人や職人として横浜に移住。
外国人居留地である山下町の地区で暮らし始める。 - 文久2年(1862) 頃、1人の中国人が関羽の木像を抱き、現在の地にささやかな祠を開いたという説がある。
関帝廟は、この地で暮らす華僑の人々の心のよりどころであった。
明治4年(1871)には、華僑の方々の寄付により本格的な中国様式の関帝廟が建立。 - 明治19年(1886)に初代の関帝廟が拡張される。
その後関東大震災、戦争による横浜大空襲、不審火などで壊滅、焼失したりするも、その都度困難を乗り越え再建をくり返す。 - 平成2年(1990)四代目の関帝廟が再建。
今まで中華街裏通りにあったため、参拝者はほとんど華僑のみでしたが、地元の人、観光客も気楽に足を運べる場所に移り、現在に至る。
4回生まれかわった横浜関帝廟は、各時代ごとに姿を変えていきます。
中華街に暮らす華僑の方々の信仰の場であるとともに、中華街の観光名所にもなっています。
詳しい歴史、昔の関帝廟の写真などは、横浜関帝廟公式HP(歴史)に記載されています。
ご利益を知ろう!
横浜関帝廟に祀られている神様は?
主神 関聖帝君(かんせいていくん)
【ご利益:商売繁盛・交通安全・入試合格・学問】
関聖帝君とは、三国志で有名な実在した歴史人物。
武将の関羽(かんう)様を神格化した名前。
武人だけでなく理財にも精通していたので、特に商売繁盛の神として信仰される。
玉皇上帝(ぎょくこうじょうてい)
【ご利益:国泰平安】
無形の「天」を具象化したのが「玉皇上帝」万物の根源として位置づけられる。
祭壇の前に天を仰ぎみる天井を作っている。(天井部分は豪華な装飾)
地母娘娘(ちぼにゃんにゃん)
【ご利益:除災・健康】
中国の古代天地創造の神話に由来する万物創造の神の別称。
観音菩薩(かんのんぼさつ)
【ご利益:解難・健康・縁談・安産】
インドから伝わった仏教の神明。
関帝廟の観音菩薩は、浅草の浅草寺から分香されたと伝えられている。
福徳正神(ふくとくせいしん)
【ご利益:金運・財産安全】
俗称を土地公という。
中国古代の農耕社会から生まれた五穀豊穣、蓄財祈願の信仰にもとづく自然神の地神。
見どころは?
関帝廟をめぐりながら案内します。
きらびやかな建築物
階段を上るところから素敵!
北京より輸入された雲龍石で、4.5トンの重さがある1枚岩を掘り出したものです。
龍の彫刻が目を楽しませてくれます。
関帝廟の上部の龍の屋根瓦などは、台湾で作られたものだそう。
構築部分のほとんどを中国から取り寄せ、中国出身の大工が腕をふるったそうです。
石で造られた獅子像の石獅(せきし)も左右に鎮座。
建物全体が見どころある芸術作品でした。
参拝体験!
境内を見るのだけでも関帝廟の雰囲気は味わえます。
さらに参拝してみることで、日本の神社・お寺とは違う体験ができます。
私も本殿に入るのは初なんです。
関帝廟の門を入ると、右側に受付があります。
線香、金紙などのチケットが買える券売機を発見。
参拝するにあたり、お清め線香を買います。
1人500円(5本セット)。
※参拝する前に身を清めるもの。
購入したチケットをスタッフに渡すと参拝証がもらえます。
そして線香に火をつけ手渡してくださいました。
参拝方法
- 係りの者が線香に火をつけ、手渡してくれる。
- 本殿回廊にある1~5番の香炉で、線香を供え身を清める。
- 本殿に入る。
スタッフに参拝証を見せます。
玉皇上帝、関聖帝君、地母娘娘、観音菩薩、福徳正神の順に参拝する。
①拝礼台にひざまづく
※足元にクッションあります
②合掌して三礼。
③自分の住所、氏名生年月日を告げて願い事をする。
④最後に一礼。
参拝めぐり
線香を片手に香炉に向かいます。
本殿前の回廊に到着。
香炉が1~5まであり番号があるので分かりやすいです。
3回おじぎをして、線香を1本ずつ供えて行きます。
香炉1( 玉皇上帝 )は、こちらだけ門の方にあります。
香炉2(関聖帝君 )
香炉3(地母娘娘 )
香炉4(観音菩薩 )
香炉5(福徳正神)
香炉3は写真に写ってないですが、近くにあります。
繊細な柱の彫刻にも見惚れてしまいます。
外側の回廊は自由に見れるので、外から参拝するだけでも大丈夫。
お賽銭箱も置いてあり、本殿の中も外から見学できます。
本殿内の写真撮影は、外から撮らせていただきました。
外側からなら大丈夫とのことでした。
中央に関聖帝君、左に地母娘娘、右に観音菩薩、右斜め後ろに福徳正神が祀られています。
※玉皇上帝は天空に住む神様で、ご神体がないので南の正門に向けて参拝するみたいです。
スタッフが口頭で教えてくださりますし、柱に参拝方法も書いてあります。
ですが、いざ参拝すると、はじめてだから微妙に分からない。
慣れた方のお参りを参考にしたかったのですが、、、
早い時間帯だったためか、スタッフ以外誰もいない(汗)。
本殿内では天空の神様(玉皇上帝)の存在を、すっかり忘れました。。。
はじめて参拝しようと考えている方は、事前に参拝方法を熟読し、分からないことは前もって聞いて、教えてもらうとよいと思います。
参拝作法が正確でなくても、気持ちがあればOKだよね。
でも、ちゃんとした作法も見たかった!と思うのであります(笑)。
そんなはじめての経験も、見どころのひとつなのでは!
本殿内に入ることで、天井の豪華な装飾など真近で観察できるのも良かったです。
金紙もあります
金紙は、神様への金銭の献上、願いが叶えられたときのお礼を意味するのだそう。
金紙は供物台に供え、参拝後に境内の金炉(金紙専用の炉)で燃やします。
こちらも体験したいなら、線香の他に、金紙1組1,000円を購入する必要があります。
おみくじに挑戦
中国式おみくじもやってみたい!
本殿の中で行うので、参拝する必要があると思います。
参拝後に、おみくじもしたいことを伝えて行いました。
おみくじの料金は200円。
おみくじ引き方
- 本殿内にある供物台から、おみくじ棒が入った器である「簽桶」を持つ。
- 住所、氏名、生年月日と具体的なお願い事を心の中で告げる。
- 自然におみくじ棒が1本飛び出すまで「簽桶」を振り回す。
取り出した棒は置いときます。 - 次に三日月の神具である「神筈(しんばえ)」を土間に落とします。
表と裏が出たら、おみくじ棒を係りの人に渡し、おみくじを受け取る。
※表と表、裏と裏が出た場合はおみくじ棒を引くところからやり直し。
3回やってもダメなら、後日改めて行うのが望ましいんだとか。
2回ダメで、3回目に成功しました。
なので3回目のときは、ちょっとドキドキ。
棒を持って、番号を伝えると結果の紙をもらえました。
中国式おみくじは、日本のように気軽には引けませんね。
なかなか良いそうで、おみくじ持ち帰りました。
おみくじ結果は裏表に書いてあり、中国語と日本語で説明されています。
お守りについて
お守りも売っています。
関聖帝君の絵柄のもありました。
他にもいろいろあります。
お守りの見本の隣に飾られている開運大線香がすごいなぁ!
参拝証の裏を見ると、護符と記載されていました。
この記念カードがお守りのようになっています。
参拝したし、これでいいかな♪
関帝廟のお祭り
年間のイベントもあります。
*正月
*春節(中国の旧正月)
*関帝誕(旧暦の6月24日)
1番大きいのが、関聖帝君の誕生を祝うお祭り「関帝誕」。
※旧暦なので、日にちはその年により変わります。
中国の伝統芸能(獅子舞、龍舞、中国舞踊など)が披露されるのでより、より華やかな中華街を楽しめます。
まとめ
観光スポットでもあるので、訪れてほしい場所。
関帝廟の境内を見学し、外から参拝するだけでもいいと思います。
本場中国式のお参りも体験すれば、さらに横浜中華街に訪れた思い出になりそう。
風水思想をもとに中華街の各門が造られ、関帝廟はエネルギーが集まるパワースポットともいわれます。
長い歴史の中で、華僑の人達の想いもあふれているので、良いエネルギーがもらえそうですね。
横浜関帝廟の情報
- 名称:横浜関帝廟(よこはまかんていびょう)
- 住所:横浜市中区山下町140
- 営業時間:9:00~19:00
- 横浜関帝廟公式サイト
日頃の感謝を込めて、お参りしてきました!