帆船日本丸はみなとみらい観光におすすめ!船内めぐりでかくれた動物探しも面白い

帆船日本丸の外観

みなとみらいの桜木町駅近くの公園には、帆船日本丸(はんせんにっぽんまる)があります。
国の重要文化財で、帆を広げた姿は美しく「太平洋の白鳥」と呼ばれています
駅からのアクセスも良いので、気軽に観光することができるスポットです。
船の内部を見学することが可能で、ゆっくり巡ってきたので見どころを紹介します。

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帆船日本丸の桜木町駅からのアクセス

桜木町駅のすぐ近くにある日本丸メモリアルパーク内にあります。
帆船日本丸の入口は2か所。

1、汽車道側の入口

帆船日本丸のチケット売り場

満船飾(まんせんしょく)のときの日本丸。国際信号旗が掲揚。

こちらは、横浜みなと博物館の隣にある入口です。
桜木町駅の南改札を降りて東口(みなとみらい側)を出て、目の前の信号を渡り、
道なりに進みます。
2つ目の横断歩道からは、左手に帆船日本丸の姿が見えます。
信号を渡り、船を目指して進めば到着。

2、動く歩道の下にある入口

帆船日本丸のランドマーク側の入口

こちらは、ランドマークタワーに向かう途中の動く歩道から行きます。
桜木町駅のみなとみらい側に出ると、動く歩道があります。
動く歩道を進んで行くと、右手に帆船日本丸が見えてきます。
途中下に降りる階段があるので、そこから入口に行けます。

階段を降りたとこに、チケット売り場があります。

電車でのアクセス
・JR・市営地下鉄「桜木町駅」徒歩約5分。
・みなとみらい線「みなとみらい駅」「馬車道駅」より各駅約徒歩5分。

アクセスについては、日本丸メモリアルパークの記事にも記載。

日本丸メモリアルパークのアクセスと見どころ案内!写真撮影しながらお散歩

2021年1月30日

帆船日本丸について

見学をする前に、日本丸の歴史を少し学んじゃおう。

歴史メモ
・昭和5年(1930)に川崎造船(神戸)で建造された練習帆船。
横浜港を起点として航海訓練を行っていた。

・第二次世界大戦中は、帆は外され、白い船体はねずみ色に塗られる。
石炭などの重要貨物を運ぶことになるも、訓練は続いていた。
・戦後、中国大陸や東南アジア諸国などに残された日本人を帰国させる役割も行う。
昭和27年(1952)帆をつけた本来の美しさに戻る。
訓練しながら、戦争で亡くなった人達の遺骨収集にも向かう。

・その後、本格的に航海訓練を再開。
昭和59年(1984)に引退するまでの54年間、11,500名の実習生を育ててきた。

帆船日本丸とは?
帆船は、大きな帆で風を受けて進みます。
海の上で帆を広げたり、たたむのは実習生の力で行うんだそう。
船を動かす勉強の他に、みんなで協力してやりとげることも学びます。

帆船日本丸が横浜に来た理由

日本丸50歳になって、痛みが目立つようになりました。
新しい日本丸の建造も決まります。

たびたび横浜へ寄港してた日本丸は、市民に親しまれる存在でした。
横浜市は、横浜のシンボルとして保存しようと、誘致運動を行います。
その熱意と日本丸をいかした計画がみとめられ、横浜に来ることになりました。

みなとみらい21地区の石づくりの第一号ドックに、当時のままの状態で保存
昭和60年(1985)4月から公開されています。

ハマくま
日本丸と同じ年に生まれた、姉妹船は「海王丸」。
海王丸は、富山県射水市に保存されているんだって!

帆船日本丸の入館料(横浜みなと博物館とのセットがお得!)

共通券 単館券
一般 600円 400円
65歳以上 400円 250円
小・中・高校生 300円 200円

※小・中・高校生は土曜日は特別料金で100円。
※共通券は帆船日本丸と横浜みなと博物館の両方の見学が可能。
単館券はどちらか一つ見学できる。

帆船日本丸の見どころ

それでは船内にいざ潜入!
みなと博物館がある、汽車道側の入口から入場しました。

最初は甲板デッキの船首側から見学

帆船日本丸の甲板デッキ

最初に着いた甲板です。
ここからスタートしました。

なるほどポイント、かくれた動物を探そう!
写真左下に緑のとこに数字の1があり、カメの絵があります。
なんと船内には、1~19番までの数字と動物の絵があるんだって。
船の特徴を動物にたとえて説明しています。

なんでカメかというと「甲板が盛り上がったとこがあり、こうらに似ている」からだそう。

甲板より救命艇と船首方向

救命艇と警備室。その上が操縦室

右側のドアの中は、警備室です。

甲板には救命艇が置かれています。
説明文によると、救命艇の定員は40名。
一人9食分の食糧や水、応急医療器具、つり道具など入っていたそうです。

2Fの操縦室に向かいます。

帆船日本丸の操縦室

操縦室に着きました。
この部屋には、国際信号旗が収納されていました。
レーダー、汽笛用ハンドル、伝声管など設置されています。
海図が置かれたテーブルもありますよ。

※海図(かいず)・・海の地図。航路、灯台の位置、水深などが正確に記載されている。

船首の方向の景色

操縦室から外に出て、船首に向かうところです。

下の甲板の中央に、帆船を操作するためのロープがたくさんあります。
このロープをまとめる棒のことを、ビレイング・ピンというそう。

晴れた日は気持ちいいです。
甲板から、みなとみらいの景色も堪能できます。

帆船日本丸の船首からの眺め

船首のとこにも動物の絵があちこちにありました。

手前のツルは「いかりを動かすクレーンで、英語で鶴」という意味。
クレーンのうでをのばした形もツルの姿に似ているそう。
なんとなく分かるかも!

その奥クレーンの先の下にはネコの絵が置かれてました。
「いかりを上げ下げするときに使う組滑車を英語でテークル」といいます。
キャット・テークルだそう。

甲板と時鐘

右手、階段上に「時鐘」

下の甲板に降りてきました。

手前のくねくねロープに注目!
「ロープを甲板に降ろして並べるときは、くねくね並べるそうで、スネイク(へび)・ダウン」といいます。

階段上には、時鐘があります。
※時鐘・・当直(練習船時代)に入ると、最初の30分に1回鳴らします。
その後は30分ごとに1回ずつ増やして鳴らし、8回鳴らすと交代だそうです。

屋根のある甲板部分

写真の中央にあるのは、キャプスタン。
船を岸壁に着けるときにロープを巻いたり、帆を取り付けるときなどに使う巻きあげ機。
穴のとこに木の棒(キャプスタンバー)を差し込んで、人力で押し回してロープを巻き取ります。

映画「パイレーツオブカリビアン」で海賊がぐるぐる回していたの思い出したよ!

その奥の右側の赤いのは、きせる型通風筒。
ようするに空気孔(くうきこう)ですね。

帆船日本丸の船室を見学(内部に潜入)

船内廊下と実習生室

船内の写真中央の太い柱は、メインマスト。
メインマストの天井部分に見える、細い管は避雷針だそうです。

ここのエリアには実習生室があり、2段ベットの部屋が見学できます。
1部屋8人で生活していました。

船内の病室

こちらは病室
長い船の生活では、体調を崩したり、怪我をすることもありますよね。
隣の部屋は診察室で、手術もできたそうです。

各部屋のベットの上には、飾り毛布が展示されていました。
上の写真は、手前がマンタで、奥が金魚です。

※飾り毛布とは?・・日本の客船の寝室で提供されるサービス。
花、山、岩などさまざまな表現ができる。

機関室

窓からのぞいた機関室です。
54年2か月20日4時間7分稼働したギネス記録!を持つ、国産初のディーゼルエンジンが2台置かれています。

日本丸ではお風呂を沸かしたり、暖房に蒸気を使ったそう。
10番目の動物は、ドンキー(ロバ)。
「この蒸気をつくる機械を補助ボイラー(英語でドンキー・ボイラー)」と言うんだって。

第一教室

船内の階段を登ると、第一教室(勉強部屋)に到着。
黒板やピアノもあります。

帆船日本丸の調理室

調理室
夜食もいれて、1日4回10名ほどで、百数十人の食事を作っていました。
船内に流れている音声解説によると「船が45度傾いたときには調理ができなくて、乾パンと缶詰で済ませたこともあった」そうです。

ある日の献立表のとこには、夜食もありました(ハッサク、サンドイッチ、インスタントラーメン)。

船内廊下

赤いジュータンの廊下が出現。
このエリアは、船長、上官の部屋があります。

船長の公室

船長公室(せんちょうこうしつ)です。
航海中は執務室、停泊中は来客の応接として使用されていました。
隣の部屋は、船長の私室で、窓からのぞきました。

船長の浴室も見ることができます。
お風呂は海水風呂で、使用制限があるので週2回だったそうです。

一等航海士室

窓の壁際に「飾り布団」と「飾り結び」が展示

一等航海士室
飾り布団は富士山、その隣の額縁の中には、ロープで作った飾りがあります。

船乗り結びというのがあり、帆船を操作するために、ロープの結び方がいろいろあるそう。
又、長い航海では古いロープを再生した細いロープを使い、手芸の材料にもしたそうですよ。

船乗り結びもいろいろあり、船内に展示されていました。

士官サロン室

天井にはステンドグラス

士官サロン
士官(船長、航海士など)専用の食堂兼会議室。
テーブルとイスは船が傾いても大丈夫なように、固定されています。

ここで注目したいのが、天井にあるステンドグラス
日本丸が横浜に来たときに作ったそうです。

ステンドグラスの中央は日本丸。
その周りはさそり座、オーロラと北極星、南十字星、北斗七星が彩られ、とても美しいです。
無線室

無線室
航海中は通信長と2名の通信士が交代で当直。

テーブルの上の時計は世界時間に合わせており、赤い部分は沈黙の時間だそう。
[各船とも、遭難通信、緊急通信、安全通信以外は行えない時間帯]

テーブル上にはモールス信号が置かれていました。

例:日本丸の呼び出し符号は「JFLC」だそう。
Jは・---となり(トン・ツー・ツー・ツー)、Fは・・-・(トン・トン・ツー・トン)
という具合。

最後は甲板デッキの船尾側を見学

船尾の甲板

再び甲板に出てきました。
こちらは船尾です。

帆船日本丸の甲板から見た船尾

手動舵輪(しゅどうだりん)があります。
帆走中はこちらの舵輪で舵をとります。普通は2名で行いますが、荒れているときは後ろの舵輪も使用して4名で動かします。

船の説明

動物探しのラストはツバメ。
「滑車にあるロープを通すためのすき間をスワローといいます。」

全部は紹介していないので、実際に見つけて楽しんでみてください。

まとめ

帆船日本丸は、普段は外から眺めることが多く、また地元民は見慣れていました。
でも改めて見学したら、新しい発見、学びがあり、すごく楽しめました。
船内には、日本丸に詳しいボランティアの方々がいます。
他の見学者にまじって少しだけ聞きましたが、写真撮影に夢中になってたかも。
今度来たときは、話をしっかり聴きながらめぐりたいです。
みなとみらい21地区では、ランドマークタワー展望台、赤レンガ倉庫に次ぐ横浜の観光名所だと思います。

ハマくま
年約12回開催の、帆を広げたとこ(総帆展帆 そうはんてんぱん)に居合わせたらラッキー!どうしても見たいなら、公式サイトで確認するといいよ。

横浜山下公園にある氷川丸も船内見学ができます。

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2019年7月16日

施設の情報

  • 名称  :帆船日本丸
  • 住所  :横浜市西区みなとみらい2-1-1
  • 開館時間 :10:00~17:00
  • 休館日    :月曜日(祝日の場合は翌日が休館)、年末、その他臨時休館日あり
  • 帆船日本丸公式サイト

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