日本大通りの歴史案内!紅葉の季節に銀杏イチョウ並木を散歩

日本大通りと黄色いイチョウ並木

イチョウ並木で有名な「日本大通り」は、日本初の西洋式街路
紅葉の季節は、黄色に色づくイチョウが眺められます。
横浜を代表する歴史のある通りで、観光スポットのひとつです。
季節に関係なく散策してほしい場所。
通りには、テラス席のあるお店もあります。
イチョウ並木を歴史散歩しながら紹介。

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日本大通りの行き方

横浜公園(横浜スタジアムのある公園)と象の鼻パークを結ぶ大通りです。

交通アクセス
*みなとみらい線「日本大通り駅」2番出口を出てすぐ。
*JR・市営地下鉄「関内駅」より徒歩約5分。

日本大通りの地図と歴史建造物の案内板

日本大通りと歴史建造物の案内板

上写真の地図、中央の通りが「日本大通り」です。
両サイドは、
左側は、横浜公園(横浜スタジアム)。
右側は、象の鼻パーク。

「関内駅」から行く場合は、横浜公園を通り抜けて行くと近道になります。

日本大通りの歴史

日本大通りはどうしてできたのか?
その歴史を探ってみました。

横浜開港の際に、外国人居留地のあった場所です。

慶応2年(1866)に横浜大火が発生。
「豚屋火事」により居留地が壊滅的な打撃を受ける。
そのため、大規模な区画整理が行われることになります。

外国人居留地と日本人居留地の間に、延焼防止のための街路が計画される。
海岸から公園(のちの横浜公園)まで通すよう規定。

日本大通りは、防火機能のための道だったんですね。

日本大通りにある歴史説明板

明治4年に英国人土木技師 R.H.ブラントンの設計により、日本大通りの工事が進められます。

リチャード・ヘンリー・ブラントンは、横浜公園も設計しています。

明治7年(1874)「日本大通」と名前が付く。
明治12年(1879) 神奈川県が正式に居留地の町名とする。
明治32年(1899) 居留地撤廃で、通り名として残る。

明治時代は、人力車や車が行きかう街のメインストリートでした。

日本大通りの昔の写真もある歴史説明板

歴史案内板(昔の日本大通りの写真)

大正12年(1923) 関東大震災。
震災後の復興事業により、幅員は削られ、植樹帯は銀杏並木になる。
平成14年(2002) 再整備により、完成当時に近い規模に復元される。
平成19年(2007) 国の登録記念物に登録。

イチョウ並木を眺めて見どころ散歩!

イチョウ並木を眺めながら、日本大通りの見どころを案内します。

横浜公園」前から出発としました。

公園から港まで、一直線に続く道。
道路の両サイドには、イチョウ並木がずらり!

横浜公園から眺めた日本大通りの景色

日本大通り

上の写真は、公園側から撮影した11月中旬頃の写真です。
まだイチョウ並木は黄色と緑のまだらでした。
もうちょい先かな~と思ったので、また訪問することに!

以下は、11月下旬に再度訪れています。
ちょうど見頃でした。

テラス席のあるお店

「THA BAYS」とイチョウ並木横浜公園を出てすぐ右手茶色の建物は「THE BAYS」。
※横浜DeNAベイスターズが運営する複合施設
昭和3年に日本綿花横浜支店の倉庫棟、事務棟として建設。
のちに旧関東財務局横浜財務事務所として利用される。

建物の特徴
外壁はスクラッチスタイル。
昭和初期の日本大通りの街並みを彷彿させるものとして貴重。

1階はショップ、クラフトビアダイニングがあります。
ランチ、カフェ、ディナーが楽しめますよ。

コンビニ「gooz(グーツ)」と日本大通りのイチョウ並木

「THE BAYS」の少し先に、コンビニがあります。

コンビニ「gooz (グーツ)」は、種類豊富なコーヒーをセルフスタイルで入れることができるのが特徴。
お店で作った焼きたてパン、おにぎり、総菜、お弁当も販売。

目の前の大通りに、テラス席も用意されています。

歴史あるオフィスビル

KN日本大通ビル(旧三井物産横浜ビル)とイチョウの木

コンビニの隣のビル。
明治44年(1911)に三井物産横浜ビルとして建設。
現在の名称は「KN日本大通ビル」。
設計者は、遠藤 於莵。

建物の特徴
日本で最初の全鉄筋コンクリート造りの建築物。
戦前を代表するオフィスビル。

隣に、横浜で1番古い倉庫であった「日東倉庫日本大通倉庫」がありましたが、解体され現在はありません。

横浜地方裁判所

横浜地方裁判所とイチョウ並木

反対側の通り、ちょうど日本大通りの中間くらいの場所。

昭和5年(1930)に建設された旧・横浜地方裁判所。
現在は「横浜地方・簡易裁判所」。

新庁舎の建設に伴い、低層部に旧建物を復元。

建物の特徴
県庁と並ぶ戦前横浜の官庁建築の代表作。
左右対称の日の字形の平面やスクラッチタイルの外壁など、昭和初期における公共建築の典型的なデザイン。

横浜情報文化センターも必見!

横浜公園から歩いてくると右側にあります。

横浜情報文化センター(旧横浜商工奨励館)とイチョウ並木

横浜情報文化センター(旧・横浜商工奨励館)。

昭和4年(1929)関東大震災後の横浜商工業界の復興を図る目的で、横浜市によって建設。

建物の特徴
クラシックなスタイルにアール・デコ的なデザインを加えている。
横浜の震災復興建築の代表的存在。
高層棟を増築し、横浜情報文化センターとして生まれ変わる。

電信創業の地の記念碑

情報文化センターの目の前。

電信創業の地の記念碑とイチョウ並木

見過ごしてしまいそうな場所に「電信創業の地」の記念碑がありました。

横浜地方検察庁前です。

明治2年(1869)12月25日この場所にあった横浜電信局と東京電信局の間にわが国ではじめて電報の取扱が行われました。

日本電信電話公社(説明板参照)

横浜港郵便局のポスト

日本大通りと横浜港郵便局

みなとみらい線「日本大通り駅」のある本通りの交差点。
こちらを渡れば、象の鼻パークまであと少し。

上写真右のビルは、横浜港郵便局。
近づいてみます。

横浜港郵便局入り口とポスト

ポストに注目!

エスカレーター手前の壁に「外国郵便創業の局」と書かれたレリーフが埋め込まれています。
1875年(明治8年)に外国郵便業務を開始した場所。

置かれているポストがちょっと珍しい!

石製のポストに、ラッパを持った天使の像が乗っています。

神奈川県庁本庁舎(キングの塔)

神奈川県庁は、横浜三塔のひとつ「キングの塔」の愛称で親しまれています。

他の二塔は、反対側の通りにあります。

神奈川県庁本庁舎と日本大通り

左手のどっしりとした建物が、神奈川県庁本庁舎です。

昭和3年(1928)に建設された4代目。

建物の特徴
外観の全体構成はクラッシックであるが、細部は幾何学的な独自のデザイン。
のちの帝冠様式の先駆け。
スクラッチスタイル貼りの外観と高塔が特徴。

県庁前を通過すると、日本大通りは終了。
その先の信号を渡ると「象の鼻パーク」に着きます。

横浜開港資料館(旧英国総領事館)

神奈川県庁から道路挟んで、目の前の角地にあります。

横浜開港資料館(旧英国総領事館)の外観とイチョウの木

昭和6年(1931)に旧英国総領事館として建てられる。
設計は、英国工務局。

建物の特徴
18世紀のジョージアン・スタイルの都市邸宅を思わせるデザイン。
ハマくま
横浜開港資料館の正面入り口側から(海岸通り)少し歩けば、山下公園へ行けます。
こちらもイチョウ並木で有名です。

まとめ

黄金色のイチョウ並木と歴史的建造物が残る日本大通りを、歴史にも注目しながら、じっくり散策してみました。
私のカメラ写真より、実物で見るイチョウのほうが数倍きれいです(笑)。
紅葉の季節になると、写真撮影をする人が増えます。
銀杏もたくさん落ちていて、拾っている方もいました。
そういえば子供の頃に、銀杏拾いをしたなぁと懐かしく思いだしました。
日本大通りで、ランチやカフェをするのもよいですね。

ハマくま
個人的には、春や夏など緑豊かな季節も好きです。
好みの季節に訪れて楽しんでください。

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